今すぐ書け、の文章法
とにかくがむしゃらに書いたら文章が上手くなるのだろうか。
そういう意味ではない。
あたらしい文法や表現のことを学ぶ必要はないということ。
今持っている武器で戦うことができるということだった。
(ここでいう武器とは、単語や表現のことだ。)
文章を書くために1番大切なことは、文章の構造や表現力ではない。
「読み手の立場になって書くこと」
それを意識して書くことの方がよっぽど大事だということだ。
これが、”プロが書く文章”と”アマチュアが書く文章”の決定的な違いである。
読み手の立場になって書くということ
- 難しい漢字を使わない、すぐに改行しろ
- 結論からかけ
- 時間軸で書くな
- 人を変える文章を書け
- 具体的な読者を想像する
難しい漢字を使わない、すぐに改行しろ
そうすることで、読みやすい文章になる。
学校では、なるべく漢字を使え、改行をするなと習ったと記憶している。
読み手にとって優しいのは、難しい漢字がなく、適度に改行してある文章だ。
結論からかけ
文章を書くときに、サプライズはいらない。
最後まで、結論をもったいぶるのは、読み手のことを全く考えていない文章。
最初に結論を書いて、そのあとに短い説明をいれる。
10秒で全体を把握できる文章なら、続きを読む気になれる。
時間軸で書くな
旅行記を書くときに、荷物の準備をしているところから書いても誰も読んでくれない。
アフリカの草原で、チーターやゾウを間近で見ている描写から始まった方が、おもしろい。
そういうこと。まずは、読者の読みたいことから書く。
人を変える文章をかけ
記事を読んでもらって、「ふーん」で終わる文章なら書く意味がないし、読んでもらえない。
”唐揚げを簡単に美味しく作る方法”でもいい。
今まで、唐揚げを美味しく作れなかった人が、美味しく作れるようになる。それが大切。
具体的な読者を想像する
ブログや雑誌は、不特定多数の人に読まれるメディアだ。
とは言いつつも、不特定多数の人を想像しながら書くことは難しい。
1人の読者を徹底的に想像する。想像上の読者は、具体的な方がいい。
30歳の営業職のサラリーマンが、仕事終わりの電車の中で読んでいるところを想像して書いてもいい。
その人が少しでも疲れが軽くなれば、記事を書いた意味がある。
堀井さん(本の著者)の場合は、同じ会社の女性社員だ。
28歳のよく笑う女性社員。
彼女に笑顔になってもらうために文章を書いているのだそう。
おもしろい文章をかくために
- 文章は走り出す
- 踊りながら書く
- 立ったまま書く
文章は走り出す
事前に考えていた通りの文章は、失敗である。
文章は書いているうちに、勝手に新しい方向へと進んでいく。
自分が想像もしていないところに結末に到達することもある。
もちろん、あとで読み返してちゃんと読めることが大切。
真夜中のラブレターという話。
真夜中に書いたラブレターを翌朝見ると、とてつもなく恥ずかしいことを書いていたりする。
いつもの自分とはかけ離れたような文章。とてもそのまま渡すことはできない。
だが、センスのある表現はそのまま残して、少し冷静になって書き直してみる必要がある。
感情的で主観的な文章と、冷静で客観的な文章をバランスよく取り入れること。
これと同じで、走り出した文章をそのまま記事にするのはまずい。見直そう。
踊りながら書く
本当に踊りながら書くわけではない。
好きなミュージックをかけながら、気分を躍らせながら書く。
立ったまま書く
身体的には自由な状態で、気持ちは少し追い詰められている方が良い文章が書ける。
終わりに
この本を読んだとき、独特な文章の表現に驚いた。
読み進めていくうちに、堀井さん(本の著者)の世界観に引き込まれていく。
「です、ます」や「だ、である」は、一緒に使ってはいけない。
そう習ったことがある。
そんなルールは、この本の最初の1ページで消し飛んでしまう。
「思ったこと、話したいこと」をそのまま書いている。
著者の堀井憲一郎さんは、文章を書く仕事を20年以上しているベテランだ。
文章の書き方のというよりは、文章を書くときに大切な”考え方”や”心構え”について多く書かれている。
「読み手の立場になって書く」
これが、難しいからこそプロとアマの差なんでしょうよ。
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