【日本一周番外編③】富士登山:今やらなければ、いつやるんだよ!

こんにちは、えだです。

日本一周番外編②ヒッチハイク旅の途中で、富士登山に挑戦しました。

富士山に登るルートはいくつかあるのですが、今回は静岡県富士宮市からのルートを選択しました。初心者でも登りやすいルートだったからです。

今回は、1泊2日の富士登山の様子をお届けします。

【1日目】富士山8合目の山小屋を目指す!

登山前:富士宮ルートの拠点はアプレシオ

富士山シーズンは富士宮市内の宿はどこも大盛況のようだ。
自転車旅でお世話になった『Face to Face』に宿泊しようと思ったが満室とのこと。

私が、宿泊場所に困った時に見つけたのが『アプレシオ』というネットカフェだ。
いつも自転車旅で利用しているのは快活クラブよりもブース席が広い。

12時間パックが2,200円と比較的安く、利用者が少ないからいびき問題も起こりにくそう。
パソコンがないブース席なら会員登録が不要だし、徒歩で富士宮駅までアクセスできる。
富士山に挑戦する前の拠点として最適ではないだろうか。

8月21日の朝、アプレシオを出発して『富士宮駅』に向かった。

富士宮口5合目:富士宮駅からバスで向かう

富士宮駅から富士山5合目までバス(往復3,400円)が出ている

チケットの支払いが現金のみだったため、カードや電子マネーしかない私は朝から友人を召喚した。
電話して10分くらいで駆けつけてくれる優しい友人だ。

行きのチケットだけ購入して帰りはヒッチハイクしようかと思ったけど、富士山の5合目はマイカー規制で一般車は入場できない

富士宮口5合目まで、バスで90分ほど。
鬱蒼と生い茂る緑の合間をくねくねと進んでいく。

5合目で標高は2,400mを超えており、すでに今まで登った山より高い。

定番のコースだから5合目までバスで来たが、少しズルした気分になった。
3,776mのうち、2,400mをバスで登ってしまった。
「こんなんで、ほんとに富士山に登ったといっていいのだろうか。」

このときはまだ、富士登山のキツさが全く分かっていなかった。

6合目:登山者はみんな仲間

5合目までの緑が消えて、ここから黒い斜面を登っていく。

標高が高いから、歩き始めるとすぐに息が切れる。
近くにいたガイドが「息が切れるペースだと高山病になりやすい」と言っているのが聞こえてきた。

意識的にペースを落としてゆっくり進む。
富士山に登っていると、心臓のドクドクという鼓動がよくわかった

下山してくる登山者とすれ違う時、「こんにちは」と笑顔で挨拶する。
”富士山に登頂する”という目的が一緒だからか、みんな仲間意識が芽生えるみたい。

新7合目:山の天気は変わりやすい

山の天気は変わりやすいというが、富士山はそれが顕著だなと感じた。
5分おきくらいに雨が降ったり、曇ったり、晴れたりする。

下山してきたお兄さんは、山頂の天気が悪くて引き返してきたらしい。
せっかく登ったのに山頂の景色が見れない人もいる

いつもの半袖半ズボンスタイルだと寒くなってきた。
前日スーパーで500円で購入したスウェットを着て登る。

元祖7合目:いよいよ3,000m突破

元祖7合目まで来ると標高3,010mとなる。

標高が高くなるにつれて息切れも早くなる。
一歩一歩をしっかり踏み締めて登る。

この小さな一歩の積み重ねが山頂につながることは自転車旅でよく理解していた。
辛くても漕ぐ。自転車で坂を上るときによく似ている

8合目:山小屋で過ごす夜

15時30分ごろ、8合目に到着した。
今日は8合目の山小屋に宿泊する。

富士山は朝から登れば1日で登山可能だが、御来光を見るためには宿泊するのがいいらしい。
私は、8合目の山小屋から明日の御来光を目指す。

到着してすぐに、胡桃パンとプロテインバーで栄養補給をする。
9合目に宿泊する登山者が多いみたいで、まだまだ登ってる人が多い。

家族で登山していたグループの子供たちだけ先に山小屋に着いたみたいで、山小屋のスタッフさんにチェックインしたいと話しかけていた。外は寒いから、早く中に入りたい気持ちもすごくわかる。

「全員一緒に来てもらわないと困る、チェックインできない」
「山でグループが分かれて行動するのは危険、何かあったら助け合う必要がある」

私が聞いた感じは、かなり怒ってるような口調だった。
たしかに言い分はとってもわかるけど、子供相手にそこまで言うのはかわいそうだ。

結局チェックインはできなかったけど、「寒いから中で待ってもいいよ」とのことだった。

8合目の山小屋は、1泊素泊まりで6,000円といいお値段だ。
週末だと素泊まり8,000円になる。

シャワーはなく、mont-bellの寝袋が置いてあるだけの簡素な設備だ。
御来光を見るには、朝2時に山小屋を出発したほうがいいらしい。
そのためか、消灯時間は20時とかなりはやい。

16時にチェックインすると、さすがに寝るにはまだ早い。
だけど、寝袋しかない箱のような部屋に閉じこもっていても何もやることがない。

私より少し遅れてチェックインしてきた相部屋の方と会話する。
登山や旅をしながら全国各地を回っているとのこと。
今日すでに山頂まで行き、天気が悪い中でお鉢巡りまで終わらせてきたんだとか。
明日は下山を残すのみだ。

しかし、せっかく富士山に登って天気が悪いなんてもったいない。
「明日は私が登るから必ず晴れます!一緒に登りましょう。」と強引に誘ってみたがダメだった。
LINEを交換して「頂上の天気よかったら連絡します。」と翌日に希望を残した。

夜ご飯に食べた焼きそばパンは、パンパンに膨れている。
小学校の理科の実験をした気分だ。

【2日目】晴天の富士山山頂を満喫

8合目:山小屋の朝

山小屋の朝は早い
朝2時ごろ、スタッフの方が声をかけて起こしてくれた。

通常富士山でトイレを利用する時はお金がかかるんだけど、宿泊者は無料らしい。

まだ寝ている人も多い。
起こさないようにせかせかと準備して出発だ。

山小屋を出た瞬間、星空の綺麗さに圧倒された。
御来光のイメージが強い富士山だけど、確かにこんな高いところで見る星が綺麗じゃないわけがない。

下界の夜景も綺麗に見えた。

9合目:雲海もまた良き

山の天気は変わりやすい。(2回目w)
さっきまで綺麗に見えていた下界の夜景が雲に覆われてしまっている。

だが、雲海もまた良い

「後で下界の夜景の写真を撮ろう」と言って登っていたお兄さん。
無事に撮影できただろうか。

山の天気は変わりやすいから、チャンスがあったらシャッターを切ったほうが良さそうだ。

9合5勺:富士山行列に並ぶ

標高3,590mを超えてきた。
いよいよ山頂まで後少し。

9合5勺にある山小屋ゾーンを抜けると、明かりがなくて別世界のようだ。

ここから山頂まで御来光を目指す登山者の行列ができている。
みんなのヘッドライトが登山路を綺麗に彩っている。

ここまで高いと息切れのスピードもかなり早い
一歩一歩踏みしめながらゆっくり登っても、すぐに息が上がってしまう。
途中で立ち止まったり、深呼吸しながら、少しずつ列全体が上に登っていく。

山頂:最高の防寒対策で御来光を待つ

登山開始から2時間が経過して、時刻は4時30分ごろ。
ようやく富士山10合目に到着した。

浅間大社の鳥居をくぐると、各地で労をねぎらう声が聞こえてきた。

私は独りで登っているので、山頂についても静かなもん。
だけど、嬉しくてニヤニヤしてしまう。ついに、ここまで登ってきたんだと。

御来光が見える場所を陣取って、防寒用にレインコートを羽織ってその時を待つ。
続々と登山者が周りに集まってきている。

そして、5時9分。東の空から太陽が登ってきた
いつもは目の高さから太陽が登ってくるんだけど、かなり下から登ってきてるという感覚だった。

オレンジの光が強くて、とても裸眼で見続けることなどできない。
山頂まできても天気が悪ければみることができない。
ここでも旅に続いて幸運を引き寄せることができた。

剣ヶ峰:いよいよ日本最高峰の頂へ

富士山の山頂から少し登ったところに剣ヶ峰の頂上がある。
ここが日本最高峰の3,776m地点になる。

記念碑の前にできた撮影待ちの行列に並ぶ
後ろの人と会話して、お互い写真を撮りあうことになる。

私の写真はどうでもいいから、どうかうまく撮れていてくれ(笑)

富士山の山頂についてから、景色が良いアピールの写真を相部屋の方に何枚も送りつけた。
すると、「僕も今から登ります」と連絡があった。

まさか、本当に登るとは思わなかった。(笑)
8合目から山頂までって結構きついからね。
2日連続であのルートを登れるのは、日頃から登山してる方だけだよ。

お鉢巡り:高山病という強敵

富士山の火口をぐるっと一周することをお鉢巡りという。
山小屋で相部屋になった方に教えてもらった儀式のようなもんだ。
当初は全くやる予定がなかったけど、あまりに天気が良かったもんだから気づいたら歩き始めていた。

富士山の山頂はとても静かで、立ち止まると何の音もしない。
少し遠いなと感じる距離の会話が聞こえてくる。

火口を半周すると、御殿場ルートや吉田ルートを見ることができた。
反対側では山頂でビールを売っている。
富士山の山頂で飲むビールなんてたまらんやろうな。

ちなみに、山頂はカップラーメンが800円と物価が高騰している。
輸送コストを考えると、まあわからんこともない。

お鉢巡りの途中で頭が痛くなった
山頂に着いてからテンションが上がって呼吸が浅くなっていたのかもしれない。
山小屋で順応して、山頂までは問題なかったのに。まさか高山病か、、、

激しい頭痛に耐えながらお鉢巡りを終了させ、富士宮ルートから下山を開始した。

8合目:下山も大変なのが富士山

富士山の下山を甘く見ていた。
足元が滑るから、転倒しないよう慎重に標高を落とす。
それでも、すってんころりんと大胆にこけることが何度かあった
自転車と同じで、上り坂よりも下り坂のほうが危ないのかもしれない。

高山病は相変わらず続いていて、8合目まで下りても回復してくれない。
8合目に到着したところで、一度ベンチに座って20分程度の休憩を挟むことにした。

富士宮口5合目:無事に戻ってこれた

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7合目あたりから高山病がかなり回復してきた。
相変わらず足元に気をつけながら、膝をプルプルさせながら無事に5合目に辿り着いた

バス乗り場が見えたとき、「無事に帰ってこれた」という安心感が込み上げてくる。

いつかやりたいと思っていた富士山登頂の達成感も半端じゃない

日本一周自転車旅に比べたら大したことないけど、日本一周旅のおかげでこのレベルのチャレンジならいつでもできそうと思えるようになった

5合目で富士宮駅に向かうバスを待っていると、相部屋の方と遭遇した。
え、、、下山早すぎでしょ。
剣ヶ峰も登って、お鉢巡りもしてきたって??バケモノかよ。(笑)

おわりに 〜いつでもチャレンジできそうだけど〜

富士山は世界遺産に登録されている。
山小屋やトイレも整備されているから、観光気分で比較的簡単に登れる山だ。
(それでも山頂は寒いし、空気も薄いから準備は必要だけど!)
子供〜お年寄りまで登山客の年齢層も幅広い

だから、いつでもチャレンジできる!

いつでもチャレンジできることでも、やりたいと思ったタイミングを大事にしたほうがいい。

やりたい気持ちがいつまでも続かないかもしれない。
できなくなる事情ができるかもしれない。
何より、やりたいを先延ばしにすると、いつまで経ってもなにもできない人になってしまいそうだ。

やりたいと思ったことにどんどんチャレンジしていく
そんな人生にしたいな。

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